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02:NGOで医療系を

第6章 現場とコーディネート業務

山本(以下Y): 国際協力の仕事は、大きく2つに分かれていて、国連やJICAがやっているコーディネート業務といって、わかる?

ちゃーさん(以下C): いいえ。

Y: わかりにくいよね、コーディネート業務。簡単にいうと、現場にはほとんどいかないの。書類仕事をしたり、人と人とをつなぐ。要するに人と話したり会議をするのことを、コーディネート業務というの。

C: はい。

Y: 国連やJICA、国際機関や政府機関は、コーディネート業務をやる。

C: はい。

Y: NGOは、現場にいって直接患者さんを診ることをしてるんだ。学校の先生が直接生徒に教えるとか、医者や看護師が直接患者さんに触れるというのは、NGOしかやってないんだ。

C: はい。

Y: 矛盾するようだけれども、お金のことを考えた場合、続けていくのならお金を貰うしかないのだけれど、毎月25万円以上とか、数十万円以上もらえるのは、この国連やJICAのほうなんだ。わかる?

C: はい。

Y: NGOは、下手するとゼロ(ゼロ円)。よくて月給が10~20万円前後。国際大型団体の上級職員で、50万円前後のケースがあるが極めて稀だ。その枠が少ない。考えないほうがいい。10~20万円前後の給料でやっていくのがNGOだね。

C: はい。

Y: 国境なき医師団は、月給が5~7万円。だから基本的には、矛盾するわけだ。あなたはおそらく現場に行って、直接診たいわけだよね?

C: はい。

Y: ところが、それは月給5万円かもしれないわけだ。続けていけないと。

C: はい。

Y: 俺だってやってたことあったけど、続けていけないから、当然辞めてるわけだし。それで、何を言っているかというと、2つの道があるんだ。それは、NGOを無理やり続ける方法と、コーディネート業務に移行する道。

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