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09:将来は国際精神保健を

第8章 宇宙船地球号の10年後、組織が大きくなることのデメリット

スコーネさん(以下S): こう・・・まぁ今こういう活動が2年続いてるとこですけど、こう断片的に、今後5年後とか10年後はまぁ何してるかわからないなっていうが状況でやってるものですかね?

山本(以下Y): 私の場合は、そうですね。

Y: あの何でかっていうとそのー、何ていいますか、その国境なき医師団やめる時に、理事だったものをわざわざ辞めてこんな団体つくったからにはやはり、あのーこの団体を否定するわけじゃないですけども、例えばあのー、あなたがいた講座をとっているU団体であれ、そのM・・・大きなNGOであれ、やってるとですね、自分が例えば・・・語弊はありますけれども、例えば子どもを助けるのに何が大切かと、まぁ決めたとしますよね。

S: うん。

Y: えー ところがやってるうちに、よーく考えたら、例えば人口増加問題が今非常にひどいと。もしかしたらそれよりも、家族計画をやる方が重要じゃないかって気づくと思いますよね。

S: うん。

Y: ところが年間日本だけで250億の予算があって、で世界全体だと10兆円以上の予算がある団体は、もう変えられないんですよ。

S: うんうんうん。

Y: わかります?

S: うんうん。

Y: でうちの団体はそんなにお金は集めてないですし、たかだか1千万くらいの予算で、はっきり言って自分で回収できるくらいのね、なんとか責任とれるくらいの範囲でやってるので、あのー・・・例えば、申し訳ありませんでしたと、例えばこれこれこういう風に思っていたけど、本当の意味での国際協力を考えた場合、持続可能な世界のために何がいいかを考えた場合、こっちの方がいいと思いました。申し訳ありません、来年からうちはこうやってやります。・・・っていうのも、まぁ今できる範囲なんですよ。

S: うん。

Y: やはりうちは、組織を大きくすることよりも、有給のスタッフを増やすことよりも、そういった本当に意味のあることが何かっていうことを、まぁ考え続ける団体、実はあのー、民間のシンクタンクっていうのを狙ってるんですよ。

S: うーん。

Y: あのアメリカとか欧米にはシンクタンクってあるんですけども、日本はそのシンクタンクっていっこもないんですね。いわゆる本当のシンクタンクって中立で、民間でなきゃいけないんですけども、日本のシンクタンクは全部政府から、お金を貰っていて、要するに政府を批判するようなことが言えないようなシンクタンクしかないんですね。だから最終的な宇宙船地球号の方向性のひとつは、まぁ可能性のひとつが、えー民間のシンクタンクといって、要するに「こういう国際協力やるのが一番正しいと思います」っていう風に、まぁえらそうですけどね・・・夢物語としては、えーまぁ日本政府や、国連や、様々なNGOに、啓発をしていく。

S: んー。

Y: 団体でありたいと思って今すね。

S: んー。
S: その観点からいくと、今の日本の、国際協力の方向性に、一言いうとしたらどんな・・・?

Y: やはりその、だって、外交政策とODAの一体となっているっていうのが、やはり最大の原因・・・問題ですよね。

S: うーん・・・。

Y: えー・・・例えばその、国連のASEANとの輸入輸出を増やしたいので、東南アジアに貿易してましたと。最近アフリカにやり出したのは、実は北アフリカにある石油がほしいので、あのー国際協力やりだしましたと。別にその国のことを助けたいからやりだしたわけじゃなく、外交上有利だからやってるのが、あのー日本のODAとかの基本的な、・・・良くも悪くも、でもそれは日本国民のために、はっきり言って私のためにもやってるわけですから、批判する筋合いはないんですけども、あのー様々な恩恵を、そこで信号機が赤く光ってる恩恵をうたっている以上は、ないんですけども、そういう所が、やはり国際協力の部分としては、まぁ問題であるなと思うと。

S: うん。
S: ・・・・・・まぁでも多かれ少なかれどの国もまぁ自分の国益があって・・・っていうような所はあるような感じはするんですけどね・・・。

Y: うん。まぁもちろんそうだと思いますよね。だからそれを完全に否定してはいけないので、結局あのー、例えばODAさんが1兆円前後…弱あるところで、貰ったお金でせめて、こんなに使うって決まったんだから、まぁあの職員はちゃんとやりましょうっていう人が、まぁJICA職員の中に三分の一はいますよね。

S: うん。

Y: 真面目にやろうという。でそういう人を、増やしていければいいんじゃないですかね。

S: うん。

Y: これ、私のこの本JICAで売れてるんですよ、なんかめちゃくちゃ。

S: うん。

Y: だから非常にうれしいですね。

S: うーん。JICAの人はこれを読んで・・・、まぁJICAの人ってここに書いてあることをまさに今仕事としてやってる・・・わけではないんですかね?ここからまた・・・、

Y: あのー、JICA職員の人とかも読んでますよね。ただ、あのー、JICAの仕事に疑問を持つ人も、多いはずなんですよ。

S: うーん。

Y: あのー、私の本にも書いてあるように、国際協力の仕事が「考える人」と「つなぐ人」と「やる人」があるんですね。

S: うん。

Y: 現場で「やる人」。「考える人」っていうのはシンクタンクの人、大学教授とかですね。であとJICAの中の、ちょっと難しいですけど、課題部っていうのがあって、そこの一部の人が考えてるんですよ。

S: うん。

Y: でほとんどのJICA職員っていうのは、「つなぐ人」っていうのをやっていて、「つなぐ人」っていうのは2つあって、要するに?JICAっていう組織を維持するために金集めたり計算したりする総務とか人事とかの人もいれば、あとは?現場とその「考える人」をつなぐために、人や情報・お金・物資・ロジスティック・運搬などをやってる人ですね。で、現場にははっきり言って行かないですよ。

S: うん。

Y: 7割は日本にいて、現場に行っても、3割が現場に行っても、その国の首都にいると。クーラーきいてる部屋から出ないと、

S: うーん。

Y: いうのがJICAです。じゃあ「やる人」は何かっていうと、あの医者の場合は、医療系の場合はJICA専門家の医者でやるし、教育系の場合は、開発コンサルタント会社っていうODAの下請けの株式会社がやるんですよね。

S: うん。

Y: あとは、JICA専門家っていう・・・JICA職員じゃないですよ、JICA専門家っていう、さっき言った何らかの専門を持ってる人で、例えば大学院修士をもっていて、経験がNGOで2年くらいある人が、行くんですよね。

S: うん。

Y: これが、ODAの体制なんですよ。

Y: だからJICA職員の人は、「つまんねぇなこんな仕事」って、だって00:56:10わけですからね。って思う人だっているわけですよね。

S: うん。

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