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09:将来は国際精神保健を

第9章 JICA課題部、専門家同士でタッグをくむ

山本(以下Y): あのー、私の本にも書いてあるように、国際協力の仕事が「考える人」と「つなぐ人」と「やる人」があるんですね。

スコーネさん(以下S): うん。

Y: 現場で「やる人」。「考える人」っていうのはシンクタンクの人、大学教授とかですね。であとJICAの中の、ちょっと難しいですけど、課題部っていうのがあって、そこの一部の人が考えてるんですよ。

S: うん。

Y: でほとんどのJICA職員っていうのは、「つなぐ人」っていうのをやっていて、「つなぐ人」っていうのは2つあって、要するに?JICAっていう組織を維持するために金集めたり計算したりする総務とか人事とかの人もいれば、あとは?現場とその「考える人」をつなぐために、人や情報・お金・物資・ロジスティック・運搬などをやってる人ですね。で、現場にははっきり言って行かないですよ。

S: うん。

Y: 7割は日本にいて、現場に行っても、3割が現場に行っても、その国の首都にいると。クーラーきいてる部屋から出ないと、

S: うーん。

Y: いうのがJICAです。じゃあ「やる人」は何かっていうと、あの医者の場合は、医療系の場合はJICA専門家の医者でやるし、教育系の場合は、開発コンサルタント会社っていうODAの下請けの株式会社がやるんですよね。

S: うん。

Y: あとは、JICA専門家っていう・・・JICA職員じゃないですよ、JICA専門家っていう、さっき言った何らかの専門を持ってる人で、例えば大学院修士をもっていて、経験がNGOで2年くらいある人が、行くんですよね。

S: うん。

Y: これが、ODAの体制なんですよ。

Y: だからJICA職員の人は、「つまんねぇなこんな仕事」って、だって00:56:10わけですからね。って思う人だっているわけですよね。

S: うん。

Y: それと、こういう本(「世界と恋するおしごと」)読んで、「あぁやっぱ国連職員になろうか」とか、「やっぱりNGOが現場に近いや」とか、「あっ開発コンサルタントの方が現場に近いよな」とか、やっぱりJICA専門家・・・JICA職員やめて専門家になろうかとかいう人も、いますよね。ただやっぱりJICAだったら王道、花形って言われてる、課題部ていう、あのー所に、行かないと全然だめだと、そのしかも上の方にいかないとだめだとか、色んなことがあるわけですよね。

S: うん・・・。
S: ちなみに課題部って、大きな部門なんですか?

Y: 課題部っていうのは、10こくらい・・・あって・・・※本を探しにいく

Y: がさごそ・・・でもあの本(「世界と恋するおしごと」)に書いてなかったかな~。えっとね、多分、廣澤さんとこで俺すこしつっこんで喋らせてます・・・ね。(がさごそ)これですね!(本書146ページ)そう・・・課題部っていうのは、?社会開発部っていう、都市計画・女性の権利などと、?人間開発部、教育・保健医療など。えっとでこの人間開発部の中に、保健医療があって、精神保健は基本的に、この中に入りますね。あと、その権利、その精神保健に関する、その権利、差別とかをやりたいんだったら、この権利の社会開発部もからんでくると思いますよ。この2つをまたにかかりますね。っていう所ですね。(他に本書では農村開発部・経済開発部・地域部の、合計5つの部署が紹介されている。)

Y: であのー、こういうのはマトリックスっていって、実は国連とか世界銀行でもまったく同じなんですけども、あの、要するに・・・、保健医療とか精神保健の専門家と、北アフリカの・・・縦軸としてね、で、横軸としてはアフリカの専門家、

S: うん。

Y: 東アジアの専門家っていう地域の専門家と、分野の専門家が組み合わさってプロジェクトをやるんですよ。必ず。

S: うん。

Y: これは世界銀行でも、国連でも、JICAでも同じです。基本的に。というかはっきり言って、国際機関がやってるやつをJICAが真似してるだけなんですけど。

S: うーん。

Y: こういうとJICAが怒りますけどね。(笑)えー・・・っていうのは、、マトリックスっていうんですよ。

S: うん。

Y: こう二つで組み合わせてやるっていうのは。だから先生がその、まぁ地域の部専門やるとは思えませんから、その保健医療の、部分の、あのー・・・専門になるという方法もありますよ。JICA職員めざすっていう道もあるかもしれません。

S: うーん。その縦軸と横軸は、1人の人が・・・交差してる人なんですか?それとも縦軸の人と、横軸の人で・・・、

Y: 全然別の人です。

S: 別の人がいて・・・、

Y: 2人で、一緒に話し合いしながらやるんです。

S: うん。

Y: だから保険医療を例えばスーダンでやりたいと。

S: うん。

Y: ところがスーダンは全然しらないから、その地域の、スーダンの専門家の北アフリカの人がいるわけですよ。

S: うん。

Y: すると、スーダンはこんな所で、政治家、厚生労働省の人はこんな人しってるよ、教育者の人はこういう人しってるよ、人権の人はこんな人しってるよ、じゃあ、組みましょうか。って言って、話しながらやるんですよ。

S: うん。

Y: ・・・っていうのをマトリックスっていうんです。

S: うーん。

Y: っていうのもありますけどね。

Y: ええとJICAはあのー、大学卒さえあれば、JICA職員にはなれますね。専門家じゃないですよ。JICA職員には大学卒だけで資格は・・・。あと英語がそこそこ喋れるくらいですね。だから今の先生でも、応募はできますよ。

S: うーん。

Y: あのただ、採られるかどうかは、中途採用・・・社会人採用になりますから、大学新卒じゃないんで。えっと、毎年400人応募して、採用が14~5人です。

S: うん・・・。

Y: だから、25倍から30倍の間です。倍率は。そうとう厳しいです。

S: そうですよね・・・。
S: しかも、どこに配属されるかわからないってことですよね?

Y: そうです。だから課題部ってやつだけでも5つくらいあって、その地域部ってところも、10こくらいあって、他にも例えば・・・青年海外協力隊事業部とか、私がいる、JDR、緊急援助隊っていうとことか、他にも総務とか人事とか経理とかどうでもいいところもありますよね。

S: うーん。

Y: どうでもいいって言ったら怒られますけど。(笑)あのー、どこにいくかはわかりません。

S: そうですよね。
S: そうすると、なんかその、それていっちゃうことも・・・、

Y: あります。そして7割は、なによりも、日本にいる。

S: そうですよね。

Y: ・・・っていうところですね。まぁ普通は、医者だったらJICA専門家のほうが、まぁ少なくとも現場にいきますから、ええ。いいんじゃないかと。

S: でも何しろ・・・まぁ臨床をつんで、まぁMPHとNGOを何かやって、でその先はそこのまぁ何か・・・、

Y: そこで知り合った人からで、全然変わるので。今からそんなにあの、難しく考える必要は、ぶっちゃけ必要ないと思いますよ。だって考えたところで絶対かわりますんで。

S: うん。

Y: (私は)見てるから・・・、みんな変わりますから。

S: うーん。

Y: あのー、全然考える必要はないですね。

S: まぁなんかこう今情報収集しているのは、こう・・・「あれもいいかもしれない。これもいいかもしれない。」っていうのは出会った時に、「でも私にはこれが足りない」とか、・・・っていうのがあったら、それはちょっとすごいもったいないなと思って・・・。チャンスが来たときに、それを掴めるだけの実力を、つめるものを、つめる順に、つめるだけつんどきたいなっていうのがあって・・・。で・・・、っていう感じで・・・は、いるんですけど。

Y: う~ん。え、チャンス・・・・・・どんなものですか?例えば。

S: ・・・わかんないですけど、すごい簡単にいうと、例えば、英語ができなかったとしたら、それはもう最初から・・・一歩目からつまずいちゃうと思うので、まぁ英語をやっといた方がいいだろうな、とかだったとしても、であと、まあ何ですかね、精神科の中で、何を専門にするかもまた変わるかもしれないので、それはわからないですけど・・・。う~ん。
S: 自分・・・自分ができる想像って結構限られていて、MPHの話もいろんな人から話聞いて、まぁそこからMPH・・・っていう話もあったし、今日・・・その、MPHをとる段階として、まぁこのあたりがいいんじゃないかっていうのを、

Y: ええ。

S: まぁ先輩から、教えてもらって、あぁそうか、そんな捕らえ方かっていう考え方が広がっていくわけですよね。

Y: はぁ。

S: 自分だけで考えてても、全然思いもよらないものが世の中にはたくさんあって、・・・そういう意味で情報収集なんですけども・・・。だから、えっと色々情報収集したけれども、自分がもってた情報がこれだけだったがために、何かを捕まえようとしたときに、そんなのも必要だったってうのは想像もしてなかったっていうのが、自分にとってはすごい怖い事態だな、と思って・・・。

Y: ふむ。

S: まぁすごい漠然としてるから何を知りたいとか、なにを知らないかもそれもわかんないっていう感じなんですけど。

Y: なるほど。

S: んーで、まぁ何か色々

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