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第4章 10年後のイメージ
山本(以下Y): これから10年後ぐらいのことをイメージして欲しいんだけど、仮に希望の大学である上智に入ったとするよね?
S: はい。
Y: 入れそうなの?まず。
S: 入ります!
Y: それで、入ったら何をするの?
S: ポルトガル語の勉強をして、英語の勉強も、今までやってきたので継続していきたいと思います。あとは、国際交流のゼミに入って、そこで自分で「行動」してみたいですね。
Y: なるほど。そのゼミがどんな内容か、事前調べはしたの?東南アジアがとっつきやすいから多いんだけど。
S: はい。カンボジアがあったんです。
Y: カンボジアのどこかに行って、農村がどうのとか、教育をするような?
S: そうです。
Y: 具体的にはどんなこと?
S: アンコールワットの発掘に、上智大学が力を入れていて。
Y: それ知ってる。3つぐらいの大学がやってるはず。なるほど。そこで発掘の手伝いをしたり現地の人と触れ合ったりするわけだ。
S: はい。
Y: それをやりたいということだね?
S: それをやってみて、どういう方向があるのか考えてみたいんです。
Y: どういう方向って、どんな方向だと思うの?例えば?
S: まず、そこでやってみて、もっと現地の人達に対する教育が必要だったりということがわかったら・・・
Y: どうしてもそこに結び付けたいわけね。このインタビューの前に学校のレポートの中で、シエラレオネを良くするには教育が一番必要だ、って主張したがってたもんね。それが基本だって。とりあえずそれは置いておいて、わかったら何をするの?
S: そこの、教育を、制度が、できるように・・・
Y: (聞かれたから、今、無理やり考えているだけだな。実際はそんなことやりたいとほとんど思ってないな。)
S: 自分が教育してあげたいというか、知っていることを教えてあげたいというか。
Y: 誰に?
S: その地域の人に。
Y: 子供に?それともあなたぐらいの年齢の人に?
S: 誰にでも。
Y: (苦笑)どの場所で?道に立って教えるの?それとも、教えさせてくださいって学校へ頼みにいくの?
S: はい。
Y: 今、思いつきで「はい」って言ったよね?
S: はい(笑)
Y: それで、1日ぐらい先生をやったら満足か?終わりか?
S: そこで自分がどう思うか、まだわからないですけど。国際協力は、まだ何もやったことがないので、自分ができることをやってみたいという思いでいるだけど、そこでどう感じるかで・・・自分で経験してみて手ごたえがあったら、自分の勝手かもしれないけど、そのときはそっちの道をやっていく人になりたいなって思ってます。
Y: まあ、ごく普通のケースだね。あなたは。
S: (笑)
Y: そこで本気でやろうと思ったらどうするの?
S: 国連とかで働くことも考えたんですけど、入りたくて入れるところではないっていうこともわかるんですが。
Y: それは、なぜ知ってるの?そうなんだけど、なんで知ってるの?
S: 進路の先生に言われたリ、採用試験の合格率をみたり。
Y: それで諦めたわけね。要するに。
S: 諦めたと言うか、本当にそこへ行きたいという意思があれば頑張れると思うんですけど、今のところまだそういう意志がないので、そこまで高いハードルに挑戦するのは、まだ、そっち「だけ」に行こうとは考えてないので。
Y: うん。それはそうだよね。