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04:1度は国際協力を

第6章 国連への就職の間違った情報

山本(以下Y): ちょっと戻るけど、俺がよくいってる「国際協力師」、プロで国際協力をやる人のことたちのことだけど、例えば国連だね、国連職員になるための3つの条件って知ってる?

S: 何歳以下などですか?

Y: それ、JPO試験の場合は35歳以下なんだけど、それ以外。

S: 3ヶ国語を喋れないといけないって。

Y: 誰からきいた?

S: ・・・?

Y: 何歳以下っていうのは、何歳だと思ってた?

S: 20何歳か以下に、1次試験を受けて2回受けてって、何個か方法があるというのは知っているんですけど。

Y: 間違っているので訂正しておく。俺の本「世界と恋するおしごと」に書いてあるんだけど、読んでないようだから(笑)

S: (笑)

Y: せっかく来たから教えると、国連に入る方法は9通りもあって、そのうち最も簡単な方法は、JPO試験といって、Junior Professional Officer になる試験。これは35歳以下で受けられるんだけど、条件が3つあって、
1.英語がしゃべれること
2.大学院修士。大学院でなんらかの専門を習得していること。公共政策学、開発経済学、開発教育学、国際保健医療学、など。
3.2年間の海外勤務経験があること。これは募集年によって条件にある時とない時がある。ともかく2年間海外で働いた経験があることだ。少なくとも、日本での経験でもいいから、社会人経験が2年あることは必要となる場合が多い。
この3つがあって、35歳以下なら国連のJPO試験を受験できる。

S: はい。

Y: 受験した結果どのくらい受かるかというと、1000人受験して65人ぐらい合格するから、だいたい15倍ぐらいだ。

S: はい。

Y: このJPO試験が国連に一番入りやすい方法だ。例えば国連競争試験などは、これよりもっと倍率が高い。そんなわけで、国連職員になるのはこの3条件を満たすだけでも大変で、しかも受験できたところで受かる確率は15分の1。だから、普通はJICA職員やNGOを目指すんだよ。JICA職員の受験資格は大卒であることだけ。だから、大学卒業した頃のあなたで受験できるんだ。これが、1000人受験して40人ぐらい合格。倍率25倍ぐらい。倍率は高いけれども、さっき言った3つの条件はないから、もし興味があれば受ける手はあるかもしれない。

それから、もっと簡単なのはNGO。NGOは何の資格もいらないことも(中卒で可のことも)多いから、民間のNGOを目指すという手もある。ただし、NGOは一般的には給料が安いよ。JICAは普通の国家公務員の給料がでる。NGOは、一般的に月給10万円前後が多い。だから、NGOは就職とは考えないほうがいいかも。やっぱりボランティアレベル。一部の大型NGOの職員になれば別だけど。国連は年収1千万前後だけれども、ハードルが高いということだ。

S: はい。

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