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調査対象及び担当者

【調査対象】

企業 : 新日本製鐵

商品 : H形鋼

【担当者】

(担当:かぐや、30歳、女性、会社員)

コメント

1. CSRレポート主観

・リポートは、非常によくできており、完成度が高い。充実した、かつ興味深い内容で、一読の価値あり。その他、HPでの情報も実に多彩。
・紙媒体のリポートはあるようだが、取り寄せについては不明。
・リポート末尾にはアンケートあり。
・上記のアンケート結果や寄せられた意見を、翌年の報告書に掲載。

2. CSRレポート主観(前年)

1998年より「環境報告書」を、2005年より「環境・社会報告書」として発行。
バックナンバーは、1999年以降のものがWebにて閲覧可能。

3. GRI対照表主観

特になし。

4. 第三者機関コメント主観

ステークスホルダーダイアログへの参加者と、第三者意見の担当者が同じ。
どちらも、読み応えのあるものだったが、似たような内容。
第三者意見とダイアログは別個に考え、違った人物に依頼するべきである。

5. 自社批判・苦言主観

特になし。

6. 自社批判・苦言改善主観

一部改善している。
また改善の意思が感じられる。

7. CO2削減主観

特になし。

8. グローバルコンパクト主観

特になし。

9. ISO14001取得主観

特になし。

10. ISO26000取得主観

特になし。

11. その他

新日鉄は、エネルギー使用量が、日本全体の約3%を占めるなど、事業活動の環境におよぼす影響が、非常に大きな企業である。
したがって環境報告や、環境技術に関連する様々な取り組みは、非常に充実しており、企業の特色を生かした、様々な社会貢献活動を行っている。
以下にその特徴を述べる。
・非常によく出来たリポートを発行している。一読の価値あり。
・報告書では、環境報告の充実に比べて、社会性報告の部分が若干弱い印象。
しかし、全てを報告書内にまとめるのは、非常に困難。足りない部分は、HPで充分に補っている。
ただ、社会性報告で足りないと言える点は以下。
(1)自社に不利益な情報の開示などは、あまりみられない。
(2)障がい者雇用率の開示なし。
(3)雇用における多様性(ダイバーシティー)や、従業員に対する複利厚生が見えてこない。
これらはHPでも開示されていない。
・HPでの情報が多彩で、非常に充実している。
動画も豊富で、工夫を凝らし、どれもが楽しめるのもとなっている。
リポートもそうであったが、「見せ方」が非常に上手い企業だなと思う。
「バーチャル工場見学」
各コンテンツをクリックし、工場見学が可能。
http://www.nsc.co.jp/company/tour/vr_tour.html
「海の森づくり」動画。
http://www.nsc.co.jp/eco/recycle/sea.html
「モノづくりの原点 科学の世界」動画。
現在15作品がWebで楽しめる。
http://www.nsc.co.jp/science/index.html
「新日鉄の新・モノ語り」動画。
(動く絵本)現在全38作品が、Webで楽しめる。
この絵本は冊子化され、さまざまな機会に無料で配布されている。取り寄せも可能。
http://www.nsc.co.jp/story/index.html
・CO2排出権の購入について。
今後の生産量の変動など、不確定要因への対応を考慮して、CO2換算で年間約200万トンの、排出権の購入に備えている。
・国際協力機構(JICA)研修生受け入れ。
室蘭製鉄所では毎年、(独)国際協力機構札幌国際センターを通じて、世界各国から、技術研修生を受け入れている。
・就業体験の提供、業務紹介など、学生のインターンシップの受け入れ。
・鉄を使った海の再生。
製鉄副産物の鉄鋼スラグ製品を活用して、藻場の再生に取り組んでいる。
・郷土の森作り。
北海道から九州まで、全国10ヵ所のすべての製鉄所で実施され、今では約700ヘクタール、(東京ドーム約150個分)を超える、森に育っている。
新日鉄は、世界第2位の規模を持ち、世界最高水準のエネルギー効率を誇る。
世界を代表する鉄鋼メーカーとして、50カ国におよぶ海外の鉄鋼会社に対し、様々な技術協力を行い、国際的な温室効果ガス削減に貢献している。
これは壮大な「社会貢献活動」であると言える。