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調査対象及び担当者

【調査対象】

企業 : 神戸製鋼所

商品 : 粗鋼

【担当者】

(担当:かぐや、30歳、女性、会社員)

コメント

1. CSRレポート主観

・紙媒体のリポートあり。取り寄せ可能。
・Webでリポートへのアンケートを実施。随時受け付けている。
・報告書末尾に、2008年度のアンケート結果を記載。
一般の方の意見は辛口で、するどい指摘も多く、興味深い。

2. CSRレポート主観(前年)

1999年より毎年リポートを発行。
バックナンバーは、2004年以降のものがWebで閲覧可能。

3. GRI対照表主観

特になし。

4. 第三者機関コメント主観

3年連続で、同じ方が担当されている。

5. 自社批判・苦言主観

昨年と同様の指摘が目立つが、指摘の一部は、改善されており、また改善の意思が感じられた。

6. 自社批判・苦言改善主観

特になし。

7. CO2削減主観

特になし。

8. グローバルコンパクト主観

特になし。

9. ISO14001取得主観

特になし。

10. ISO26000取得主観

特になし。

11. その他

神戸製鋼のCSRへの取り組みについて、特筆すべき点を、以下に述べる。
・自社に不利益な情報の開示。
神戸製鋼は、過去から現在まで、様々なコンプライアンス問題を問われている。
ここ数年の不祥事については、HPおよび、CSRリポート内で度々触れている。
同社はここ数年、コンプライアンス体制の立て直しに取り組んでおり、徐々に改善されているようだ。
・様々な「基金」の設立とその活動。
2001年に、
(1)「公益信託コベルコ自然環境保全基金」を設立。(兵庫県内で行う環境保全活動に対する支援)
(2)「コベルコ環境創造基金」を設立。(将来性が高く、比較的規模の大きな環境保全活動などに対する支援)
これらの基金は、神戸製鋼グループの枠を超え、幅広く市民レベルの環境保全活動の取り組みに、支援を行うもの。
(3)2006年に、「コベルコ地域社会貢献基金制度」を設立。
2008年度は前年に引き続き、未来を担う「子どもたち」を支援対象に、事業所・研究所が立地する10市・町において支援。
具体的な支援先としては、
①児童養護施設、
②子育て支援を行っている施設・団体、
③子ども自らが地域貢献活動を行う団体、
④子ども向け芸術・文化・スポーツ教育活動をする団体、
⑤子どもの安全確保・子どもの健全育成のための、まちづくりを行う団体などへ向けて。
支援内容は、イベントの運営費、教材当の購入費への支援など。
・全社的な防災活動の推進。
神戸製鋼グループは、阪神淡路大震災の経験を生かし、ソフト面、ハード面の地震対策を実施。
各事業所では設備事故の撲滅に向けた地道な活動を継続的に推進。
・障がい者雇用率および、従業員の雇用環境、福利厚生について。
神戸製鋼所の2008年度の障がい者雇用率は、2.24%。法定雇用率1.8を上回っている。
また、従業員の雇用環境改善など福利厚生の記載あり。
他の鉄鋼メーカー各社では、上記2点についての開示は見られなかった。
この点は高く評価できる。
・海外からの研修生の受け入れや、技術指導を通じての、国際協力を推進。
関係機関。
(独)国際協力機構(JICA)
(財)石炭エネルギーセンター(JCOAL)
(財)海外技術者研修協会(AOTS)
神戸製鋼所の過去を見ると、コンプライアンスにおいては、ボロボロのまっくろけ、である。
伝統的に法令の遵守が欠落しがちな企業であったようだ。
現在はコンプライアンスの建て直しに取り組んでおり、改善の兆しが見えている。
このような背景のせいか、今回のCSR調査結果では、☆6つの高得点となった。
同社は、様々な社会貢献活動も充実している。
今後の取り組みと、情報発信に期待したい。