トップページ» 07:医療か人権

章: 1 2 3 4 5 6 7 8

07:医療か人権

第4章 世界とつながっている仕事がしたい・・・国連?JICA?NGO? それとも?

エジプトさん(以下E): 世界とつながってる仕事がしたいんですよ。

山本(以下Y): なるほど。JICA職員はだめなの?

E: JICA職員も考えてますよ。

Y: 大卒だけでいいからね。ただ倍率はすごく高いけど。大学新卒で1000人受けて採用は40人だから、倍率25倍くらい。でも、あなたに向いてるかもね。

E: そうですか?

Y: うん。受けるだけ受けてみたら?だめもとで。大学卒業した段階でJICA受けるのは手だと思うよ。

E: JICA職員になるには何学部出身でもいいんですか?

Y: うん、関係ない。資格は大卒だけ。だから何学部でいい。ただ、それだけ絞られてるなら、国際関係学科よりは法学部へ進んだほう後で役に立つからいいと思うよ。文系へ行くのなら。

E: 多分専門的なところに行ったほうがいいと自分では思うので、どこかは選ぶと思います。大学受けるときに。

Y: 医学部か、法学部か、あとは経済の開発経済学だよね?

E: はい。あと薬学部かなと思ったんですけど、薬学倍率高いから受からないですよね。倍率高いらしいんですよ薬学部は。

Y: 医学部の次に多分人気あると思うよ。すごく儲かるから。色々企業があるけど一番もうかってる。医療系だけじゃなくて、一般的に利益を上げている企業のひとつが製薬会社なんだよ。それで薬学部を出た後に製薬会社に勤務するというのが、普通の仕事をするときに一番おいしい仕事と言われているんだよ。普通の企業に就職することも考えてる?

E: 気が変わることはあるのかないのか。あった時に一番いいのは薬学部ですか?医者でもいいですよね。働き口はありますよね。

Y: いくらでも。あとはやる気の問題。どのくらいやりたいの?よく4ついうんだけど、
1.国際協力を少しだけやってみたい、1週間くらい
2.半年前後やってみたい
3.2年くらい青年海外協力隊のようなものをやってみたい
4.プロの仕事として一生続けていきたい
どれが一番近い?

E: 一生やっていくつもりでいました。

Y: そうだよね。するとやっぱり途中でNGOを経験したとしても、最終的には国連、JICAを目指す方法を考えたほうがいいと思うよ。それは人権やジェンダーでも医療系でも同じ。あと外務省でもいいよただ外務省は一番厳しいと思うよ。あとは何だろう。何か聞きたいことある?

E: JICAに入ったら、ずっと働けるんですよね。

Y: そう。JICA職員はね。JICA専門家は数ヶ月とか最大2年くらいだけど。JICA職員は「つなぐ仕事」だけれども永久就職。国家公務員と同じ。ただしJICA職員だけ。国連もJICA専門家も基本的に短期雇用と言って、数ヶ月の契約か、長くとも一番最大だと2年なんだよね。以後は自分で他の職場探すか、通常、国連だったら国連の中で次の仕事を探す。インターネット上に国連職員の空席情報があるんだよ。そこにどんどん応募していくんだよね。国連の場合はこれをずっと繰り返すタイプ。だから国連の人って大変なんだよ。よくて2年の期限が切れるたびに、また3ヶ月くらい前から空席情報を探してガンガン履歴書を送って次をみつけると。

E: それで入れなかったら職を失うわけですよね?

Y: そうだね。だから10通以上送るわけだよね。

E: 安定はあんまりしてないですか?

Y: 全然してないね。国連の人は一生はやってられないといって、30代後半くらいで「国連で働いていました」という肩書きをつけて日本の大学のどこかの講師になったり、もしくはJICAの専門家になったり。JICA専門家の方がまだ安定してるんだよ。人数が少ないからね。例えば、あなた医療できるんですか、じゃあカンボジアへ2年行きませんか。終わるんですか、次はケニアで2年くらいの空席がありますからどうですかと。それで回してるからJICA専門家の人同士が温かく次の仕事を回してくれる。

ただ、JICA職員は最高だよ。はじめから永久就職だから。将来の心配とか全く関係ないよね。

E: そうですね、いいですよね。

Y: それから俺の本に書いてあるけど、1年に1回、人事ヒアリングがあるんだ。例えば教育系で働きたいとか希望できる機会があるんだよ。文系出身でも医療系のつなぐ仕事はできるから医療系もあるよ。

章: 1 2 3 4 5 6 7 8