トップページ» 06:3ヵ月後からすぐはじめたい

章: 1 2 3 4 5 6 7 8 9

06:3ヵ月後からすぐはじめたい

第5章(B)国連ボランティア

山本(以下Y): あと2番目が、国連ボランティアだよ。国連ボランティアとは、国連がやってる青年海外協力隊版で、青年海外協力隊ほど一般的ではないけれど、俺がもし行くんだったらこっちに行くかな。なぜかというと、仕事が圧倒的におもしろいんだよ。簡単に言うとね、責任があるんだ。国連職員と全く同じ仕事させられるの。月給は20万円以下だけど、最前線の活動させられるから、俺なんかは大好きなんだけ。資格は社会経験が5年以上あること。だからあなたはこれクリアしてるんじゃないのかな?

さいさん(以下S): 正社員、5年以上してますね。

Y: それなら大丈夫だと思う。

Y: 仕事は責任があるから非常に厳しいよ。通常2年くらいだけど、中途半端な気持ちでは行けない。青年海外協力隊は、結果を要求されないんだよ。

S: それはつらいかもしれない。

Y: 結果を要求されない状況で、自分で自分に厳しくするような。俺がちょっと偉そうに言うと、俺みたいにすごく自分に厳しい人は、絶対に自己満足のようなことやってはいけないというようなことを意識する。例えば2年間でエイズ教育に行きましたと。この地域までカバーするようにやります。しかもエイズの認識率が、その地域の60パーセントを絶対に超えるまでやります。死んでもやるというように決めて。青年海外協力隊は組織からは一切結果を求められないので、よほど自分で厳しくないとできないかもしれないね。国連の方は、プロジェクトが決まってるわけだよ。要するに決まってるのをやらされるから。

S: それに向かってどうしようか自分で工夫して・・・

Y: そうそう、プロジェクトが決まってるわけだよ。国連は普通5年計画で出てるから、自分の任期の2年間にどこまで成果があげられるかというのは当然あるわけだよね。そういう点ではいいかもしれない。

青年海外協力隊の悪いところは、もともとは日本はお金だけだしてたのね。それが非常に意味なかったのよ。その開発途上国の悪徳政治家の懐に入って終わりだった。それで悪いから、プレゼンスといって「日本人がいること」が重要だということで、現地に行くことにしましょうって行くわけだよ。青年海外協力隊にしろJICAや外務省にしろ誰か。行けば顔が見えるからいいわけだよ。結果は要求されないから。これが日本のODAの最大の欠点。プレゼンスを示しましょうっていうのが今の方針なの。「本当に意味のある国際協力」やりましょうという人が現地に来てないの。だから俺としては、何をするにせよ、自分でしっかり目標を定めてやる人が育ってくれるといいなって思ってるわけだね。

S: はい。

章: 1 2 3 4 5 6 7 8 9