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第1章 東洋医学で国際協力の道
コボさん29歳、女性、鍼灸師
プロの国際協力師になる確率100パーセント
鍼灸と柔道整復。この技能をいかしたい
山本(以下Y): 鍼灸師で、現在、柔道の整復でしたっけ?
コボさん(以下K): はい、整復学校の。
Y: 整復と整体はどこかなにか違うんですか?
K: 整復というのは柔道整復といいまして、柔道の武道から発生したもので、柔術になるんですよ。
Y: 柔術は、柔道の以前のものですね。
K: 整体は、大きな分類になると一緒なんですけど、ちょっと各論的なものになってくると思うんですね。
Y: 数年前から整体等の治療によって、訴訟などのトラブルが多くなったんで、国家試験ができて、国家試験化を数年前から行っているはずなんですけど、柔道整復という部分も国家試験化されているんですか?
K: はい、そうです。
Y: そうですか。それは整体と同じ資格ですか?それとも全く別な国家試験があるんですか?
K: 柔道整復の国家試験があります。整体の国家資格はないですね。
Y: そうなんですか?少し誤解していましたね。逆だと思っていました。私、某専門学校で講師を頼まれてですね、鍼灸師の方や柔道整復科の国家試験を受けようという方に、西洋医学の部分を知らないと、とんでもないことになるってことで、西洋医学の部分の医療を教えていたんですけれど、そういうことですか。わかりました。
頂いたEメールによると、医療の部分で国際協力をしたいということですけれど、医療と言っても、西洋医学、東洋医学、その他の民間療法、精神的なものなど色々ありますが、東洋医学を使ってということですか?
K: 東洋医学の中で、鍼灸師や柔道整復師として、国際協力の活躍の場はあるのかなと思って。
Y: なるほどね。さっき言った専門学校等の関係で、私は以前「国境なき医師団」にいた関係もあって、私の本を読んだ人などが、「国境なき鍼灸師」をやりたいと言って、自分ひとりもしくは友達、同様の環境の数人で、国境なき鍼灸師をやりだしたというホームページを見たことがあったように思うのですが。
K: 本、出されてますよね。
Y: そうですよね。どこかで読んだ記憶があります。それは読まれましたか。
K: まだ読んでないですね。冒険日記のようなものかと想像しまして。
Y: そうですね。実際、申し訳ないですけど、ほとんどのあの手がですね、バックパッカーの毛が生えたことが多いのが現状ですので、きちんとしたことやってるのかな、というのが疑問ですけれども、まだ読んでないのですね。
K: はい。
Y: ひとつは「国境なき鍼灸師」という本、もしくは、インターネット上で活躍している人にアクセスするというのが、手っ取り早い方法かとは思いますけど。それと中医学の試験、中国に行って国家試験等を受けるという方法もあるんですけど、中医学(ちゅういがく)(※)を勉強したことはあります?
(※)中国などにおいて使われている伝統的中国医学の総称。基本的に、中国の国家試験に合格した「中医師」が行うが、日本で中医師の資格は使えないため、これを行うのは医師、または一部の鍼灸師が行う。日本東方医学会で、認定医師・認定鍼灸師の制度がある。
K: はい、あります。
Y: 学校に通われてですか?
K: 学校と、勉強会のような形で。専門学校時代に教わっていた先生が、また専門的にやってらしたしりて。
Y: そうですか。