NPO法人 宇宙船地球号 補足サイト
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「国際協力師シンポジウム@世界と恋するおしごと」
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会場の人からの質問タイム1
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中村:それでは、10分となりましたので、始めたいと思います。
よろしくお願い致します。再び、マイクを山本さんにお渡しいたします。
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山本:はい、なんか、いっぱい来ていますね。(質問用紙)
ええと。どうしようかな。まず、時間を稼ぐ関係で。
あ、これ、わりといい質問。
廣澤さん、岡村さん、柴田さんに。
廣澤さんへ、先程の少し述べられましたが、
日本のODAの問題は、何だと思いますか?
ええとですね、こういうのは、JICA職員が答えられないんですけれども。
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会場:(笑)
まあ、一応、まず、優等生回答をしてもらいましょう。じゃあ、どうぞ。
廣澤:問題点…。
山本:はい。どうぞ。まあ、差し支えない範囲で。
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廣澤:そうですね…。
難しいんですけれども、ODA…。
日本に限ってというと、なかなか難しいんですけれども。
昔からよく、ODAは、顔は見えないと。
物は出すけど、人は出さないとか。
あるいは、人は出すけれどもなかなか現地にはつかない、あるいは顔が見えない、
何やっているかわからないと、ということをよく言われますので。
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今、私のいますJICAのほうで、非常にそういうところは、気をつけて、
持続発展sustainabilityの確保であるとか、
あるいは、1番大事なのは、
やっぱり昔のJICAは…一昔前は、いいことをやっていれば、
そのうちわかってもらえるだろうっていうスタンスで、甘えていたんですけれども。
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それじゃ、ダメだ、やっぱり自分達のやっていることを
きちんと説明しなきゃいけないし、
分ってもらえるようにPRをしなきゃいけないということを
ようやく気付いてですね、
ここ数年は、そういう事業に非常に力を入れています。
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って、いうのはあまり答えになっていないので。
もし、山本さんのほうで、何かですね、
ODAのあれがあれば…おっしゃっていただければ。
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山本:こういう公共の前での発言は、私、気を付けていますが。
ちょっと、あのJICAの広報の方と仲良くしているもんですから。
このあとね、飲み会とかありますから、そっちでしゃべろうかなと、思います。
ええと、ですね。次はですね、
JICAとJAIC…JICAは国際協力銀行とこないだ統合しましたよね?
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廣澤:これからです。
山本:これからですね。
これの問題点、利点…メリットとデメリットを詳しく聞きたいです
っていうのがありますけれども。
これは、2分程度で。
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廣澤:まあ、今は、まだ統合していないので、
してみないと何とも言えないところは、デメリットについてはあるんですけれども。
メリットとしては、もちろん、
日本の今、縦割りで無償資金協力、有償資金協力、技術協力、
それぞれ別の団体がやっていることが一つになって、
JICAがやらせていただくということで、1つの困っていることに対して、
じゃあこれは、どういうスキルを使おうか、
ということの選択肢がすごく広がってですね、調整が必要なくなった。
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これまで、無償やるんだったら外務省に話をするし、
もしやるんだったら、JAICに話しをするっていうことの必要が
もうなくなりますので、非常にフレキシブルに1つの問題、
課題に対して、対応ができるようになると。
模範的な回答で、恐縮ですけれども、これが大きなメリットです。はい。
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山本:??
ええと、岡村さんに質問です。
ええ、大学院で、
非営利団体のマネージメントPublic Administrationを学んだそうですが、
どんなことですか?どのようなことを授業で、学ぶのでしょうか?
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岡村:ええと。
私がいた大学は、実践的な事をメインに学ぶということをやっていた大学なので、
具体的に現場で使えることというのをやっていました。
具体的には、予算管理であるとか、会計っていうこともやりましたし、
それからデータ分析、ということもやはりその、
データ分析をやるためのソフトの使い方、それからどうやって使ったらいいか、
どうやって分析するかっていう授業もありました。
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それから、事業をやるための評価モニタリングというんですけれども、
わりと国際社会で一般的に使われている評価の方法であるとか、
事業モニタリングの仕方というようなことも勉強をしました。はい。
それから、具体的に非営利団体のマネージメントを考えたときに
どういうことがマネージメントに必要で、どういうことがいけないかというような、
その評価の、団体のマネージメントの評価をするために、
どういうことがスキルが必要かということをしたら、
考えたらいいかというようなことも、わりと理論的な、実践的な理論を学びました。
はい。そんなところでしょうか。
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山本:はい。今度、じゃあ岡村さんに。
国際協力の分野に進むのに、政治学や開発行政学などの知識、
しいては、学位は必要ですか?
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岡村:分野にもよるんですけれども。私自身は、学位は必要ないと思います。
例えば、ええと、ですね。
私自身は、たまたま政治学から興味があったので、
そっちから入ったんですけれども、栄養を本当にやりたいと思えば、
栄養を学んでいく中で、自分の視野をひろげると、
栄養っていうのが開発の中で、どういう位置にあるのか、
それから政治体制、経済状況にどう関係してくるのか、
そういうのは、現場で経験してみないとわからないところもありますし。
そこからもし、もっと本当に理論的に自分で理解する必要があると思えば、
そこから勉強してもいいと思いますし。
開発行政学という、学位は必要ないと思います。
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で、その場合、例えば、柴田さんの英米文学とか、そういう形の学位だけで、
最終学位であったとすれば、ちょっと専門性の部分で弱いかな、
って思うのもあるので、国際開発学のジェネラリストとして、
学位を持っているのもいいですし、
後は自分の専門分野、教育学とか、栄養学とか。医師免許を持っていて、
医療の分野でやっているとか、
あとは国際法とか、そういう分野のエキスパートになっていればですね、
あとはそこから、どう視野を広げて、開発と結び付けていくかという話になるんで、
そのどちらかじゃないかなと、思うんですけれども。
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山本:はい。ええと、山口さんに、質問です。
現在、大学学部の3年生です。
一般企業に就職して、社会の成り立ちを知ったり、自分のスキルを付けてから、
社会の為に何かやりたいと思っています。
企業の果たす役割は、大きいと思いますが、
CSR施行を高めるには、10年間くらいの永い時間が必要でしょうか?
その会社で高い位置につかないと、企業を変えることは、できないでしょうか?
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山口:はあ。すごい。よく、わかっていらっしゃる。
たぶん、おっしゃっていることは、そのとおりだと思います。
山本:そうですね。
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山口:その、会社を変えようと思うなら、っていうことですよね。
だから、私がやっているのは、CSRコンサルタントっていうことですけれども。
いってみりゃ、外でやっているわけですよね。
たぶん、アドバイスをすれば、5年、6年企業経験を積んで、
たぶんそこでは、まあ係長ぐらいにしか、ならんですけれども。
まあ、ある程度、会社の仕組みがわかると。
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企業ってもんが、どういうものかわかれば、いったんそこから出てですね。
こういうコンサルタントの会社に入って、
そういう側面でやっていく手はあるんですね。
わたしが、第三者として、企業に関わっているがゆえに、
できることっていうのは、いっぱいあるんですね。
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たぶん、あの。さっきの、スティークホルダーっていう考えですけれども、
おおむね、企業っていうか、JICAだろうがユニセフだろうがみんな、
だいたい組織っていうのは自閉的共同体になりますから、
自分達の中で自分達を改革することは、誰もできないですよね。
そこから、「こうみえますよ」ということを申し上げて、
それが妥当性があるならば、そういうふうに企業っていうのは変わっていくと。
いうことは、当然あると思うので。
そこの会社にずっといるちゅうばっかりが、
脳じゃないかもしれないっていうのが、答えだと思います。
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