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国際協力師シンポジウム@世界と恋するおしごと

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株式会社クレアン 山口さんに質問

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山本:というところで。ええと次が、山口さんですね。

ええと、さっき、言い足りないことありますかね?

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山口:話し始めると、きりがないですけれども。

おおむねもう、端的に言えっちゅう意味では、だいたい言ったつもりでおります。

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山本:じゃあ、ちょっと生い立ちを…

山口:私の生い立ちなんぞ、聞いてもしょうがないでしょう。(笑)

山本:いやいや、面白いですよ。だって、あの全然、関係ないところから…

山口:どうぞ。

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山本:生まれは?

山口:東芝です。

山本:おいどん。ばってん。って、しゃべるんですか?

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山口:私、あれなんですよ。

西郷隆盛の直系の部下だった者の部下の子孫だったんですね。

私、ずっと、その母から??聞いていて??それ以来、官嫌い??だったんです。

東芝には、ものすごい官が好きな人と、ものすごい官が嫌いな人と2ついて、

私はその嫌いなほうの…。

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山本:ええ。

山口:さっき、いろいろおっしゃっていましたよね。

いろんな証票??を出さなきゃならないという。

私、ものすごいダメなんですよ。外務省って??その手のものは、

全て、こう逃れて生きてきましたっていう。

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山本:はははは。(笑)

なるほど。大学の専攻は何でした?

山口:ええと、社会学です。

山本:ところが、入った企業が…

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山口:東京エレクトロンって、いう半導体製造装置の会社に入りました。

私は、TBSを受けたんですね。マスコミが入りたくて。

それで、TBS3000人受けて、2人受かるというような、

ああいうものなので、まあ落っこって。

落っこったなと思ったら、電話がかかってきて、

うちの関連会社で、そういう会社があるんだけれども、どうかっちゅうことで。

東京エレクトロンの東京は東京放送の東京なんですけれども。

まあ、関連会社で、まあ、どうせ、

ここに入るのも似たようなものだからちゅうことで、まあ、ここに入ったと。

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山本:そのときは、じゃあ、

会社に入って、どんなことをしようとかいう明確なビジョンは、全然…?

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山口:私、今50歳ですけれども、

たぶん皆さんの親御さんたちも同じくらいじゃないかと思うんですけれども、

そういう人間が、社会に出るっていうことは、

自分の志というものをなくすもんだと、いうのが、当時の考え方ですよね。

そこん中で、なんか自分のやりたいことをやろうっていうのは、

太いやつだ??ということが、確実??にあったんですね。

会社に入ったら、そういうもんだと。

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山本:そのあと、なんかオランダか、どっかに行かれたんですよね。

山口:そうですね。駐在で、オランダ行きましたね。

山本:なんか、いいことありました?

山口:いいことっていうか。(笑)。

あの、売春宿??を覗いてみたりだとか、ま、ありますけれども。

山本:基本ですよね。

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山口:オランダっていうのは、本当の市民社会なんですよ、

やっぱりその隣近所の人と話しをしてても、

いわゆる温暖化の話をしたり、そういう風なんですよね。

日本にいたとき、なかなか近所の人とそんな話しないじゃないですか。

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彼らは、通勤の時に今度法律が変わって、通勤の為に車を使う人は、

TAXを払わなきゃいけない法律ができるんだけど、

これについて、どう思うかっていうことを近所付き合いで話ししてるんですよ。

やっぱ、これはすごいなあと。しみじみ思いました。

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それは、なんか、脳増的な人達の中だからっていうんじゃなくて、

普通のおじさん、おばさん達が

そういう話をするという社会だなあということを??

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山本:オランダは、NPONGOいっぱいあるんですかね。

山口:グリーンピースの本部もありますし、アグネスティーもありますし。

例えば、グリーンピースのことを言うと、オランダの会員が80万人いるんですよ。

で、あそこ1400万人の国民のうちの80万人なんで、ものすごい。

石投げればいる(当たる)ちゅうくらいですけれど。

日本では、何人いるかと??5000人くらいいるんですけれども。

ほとんど、そのくらいしか??

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山本:1500万人、っていうと5%くらいですけれども。

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山口:そこらへんに、いるっちゅうことですよね。

でもそれは、グリンピースだけじゃなくて、グリンピースがそこで、

アグネスティーがこうで、WFPがこうで、ちゅう。

なんか話してると、みんな入ってくるっちゅう感じで…。

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山本:少し話、戻します。

山口:はい。いいですよ。

山本:オランダっていうとたしか、海底より地面が低いんじゃなかったでしたっけ?

山口:はい。自分達で、干拓して国をつくったんです。

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山本:温暖化でグリーンランドと南極の氷が溶けて海水が上がると、

オランダ水没しますよね、たしか…。しゃれにならないと。

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山口:(うんうんうなずく)しゃれにならないと。そのことが、あるけれど…。

温暖化がおこってからは、そういうことですけれども。

もともと世界全体を考えるっていう国民性を持っているってゆう。

海洋民族ですよね。

あそこの人達は、自国の中に資源はないので、インドネシアに出て行ったり、

あちこち出て行ったりなんかしてるっていう歴史があって、

こうなんかいつも世界のことを考えている人達だな

っていう感じはしましたけれども。

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山本:海洋民族っていうと、悪く言うとバイキングっていう…。

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山口:そりゃまあ、帝国主義んときは、帝国主義の最たるものですよね。

略奪しに行ってるわけですから。

だから、どこの国も、そういう歴史があって、

今、おちょぼ口して、ちょこっとしていますけれども、

昔は非常に荒々しかったんじゃないでしょうか。

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山本:で、話を戻して。日本に帰ってきたときに、オランダの市民に触発されて、

日本野鳥の会かなんかに入られましたよね?

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山口:私は、それがたぶん頭に残ったんだと思うんですけれども、

何だか日本で市民社会っていうものをつくりたいと。

自分のライフワークもそうしようと思って、

いったんNGOに入ったほうがいいなと考えてですね。

その時点で、募集しているNGOの団体が野鳥の会だったんですね。

で、一応入ったと。野鳥の会の職員だった人間の中でですね、

野鳥が好きでない人間は初めてだったと思いますよ。

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会場:(笑)

山口:今でもヒヨ鳥ムク鳥くらいしか知らないですけど…。

会場:(笑)

山本:ああ、そうですか(笑)。

ええと、Fund Raising…資金調達やっていたんでしたっけ?

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山口:私は、企業出身者なので、

企業との連携をする仕事をしたいということを持ち上げて、

その仕事を9年間やっていました。

山本:はあ。それって、おもしろいですかね?

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山口:私にとっちゃあ、まあ、企業と市民との橋渡しをするというかんじの、

まさにそういう仕事だったんで、ひじょうにそれは、おもしろかったですね。

山本:なるほど。

9年間終わった後に、コンサーベーションインターナショナルでしたっけ。

世界中の途上国の生態系を守ろうという…おそらく世界最大でしたっけ?

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山口:最大っていうなら、

WWF(World Wide Fund for Nature世界自然保護基金

のほうがでかいんじゃないですかね。

(コンサーベーションインターナショナルは)資金調達能力がものすごく高いので、

一躍おどり出たというというんですかね。

会員は1万人くらいしかいないんですけれども、

年間の収入がピースウィンズの方には、申し訳ないんですけれども、

年間70億円くらいなんですよ。

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いってみりゃあ、原価0ですから、原価0の70億円ていっちゃあ、

なかなかのもんですよね。

例えば、1つの例で言えば

インテルの創始者がゴードン・ムーアっていう人ですけれども、

この人が4、5年前ですけれども、300億円くれたんですね。

アメリカには、やっぱりそういう人がいて、それNGO支えてるんですよね。

日本の会員になる、ならないっちゅう社会とは、

全然ちがうところだと思うんですけれども。

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山本:ピースウィンズの予算って、10億円くらいですかね?

柴田:昨年度は、18億ですね。

山本:ああ、そうですか。

柴田:おかげ様で、毎年増えております。

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山本:で、もどって。

コンサーベーションインターナショナルは、何年くらいいたんでしたっけ?

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山口:1年くらいしかいませんでした。

もっといたかったと思っていましたけれども…

…ちょっとお話しすると…

野鳥の会Typical(典型的な)Japanese NGOだったんですね。

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アメリカのコンサーベーションインターナショナルは、白人的NPOで。

ちょっと、嫌になっちゃったのがですね、

ホットスポット戦略っていうのをかけていて、

ここは守んなきゃいかんというところをガァーッと絞り込んで、

他んところはいいから、ここんところだけは、絶対守りましょうっていうのが、

その戦略なんですね。

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その絞りっぷりの仕方が、ものすごいドライで、

まちがいなく合理主義からいえば、

戦略的で正しいというか現実的なんですけれども。

日本人的感覚からいうと、森羅万象を愛しましょうという感じからいうと、

そうとう違うと。

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そこんとこだけ守るんだっていう…何ヘクタールかに絞られているんですけれども、

ここんとこを守らないと生物多様性??どこに濃密にいるか、

どこに浅くいるかっていう濃淡があるわけですよね。

その最も濃いところを集中的に守ろうというので、

まことに言ってみりゃあ企業的な考え方っていうか…。

ここまで、突き詰めるんだったら、

自分の性に合わないと思ったことが大きかったですね。

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山本:で、なんで企業に、クレアンにいったんですか?

山口:コンサーベーションインターナショナルの人間として、

トヨタが行ったステークホルダーダイアログっていうのがあって、

私がそこに呼ばれてですね…。

山本:ステークホルダーダイアログ…

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山口:ステークホルダーって言葉きいたことないですかね。

わりとここんとこ企業で使用されている言葉なんですけれども。

いってみりゃあ、その当事者にとって何らかのかたちで関わる方々のこと

ステークホルダーと呼ぶというふうに思っていただきたい。

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そういう関係者、学者だとか、NGOだとか、

地球の友だとかいう人が集まったときに、私もNGOの一人として呼ばれたと。

わりと大規模なダイアログちゅうか座談会で、

たまたま私のとなりに座っていたのがクレアンの社長だったんですよ。

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で、話しをしてるうちに、また私の企業心がムクムクと頭をもたげてですね、

このNGOやっているよりは、もう1回企業とからんでやっていったほうが、

なんらかの影響力が生かせるんじゃないかっていうことをそん時、

ひじょうに強く思いまして、2ヶ月ぐらいいろいろと考えて、

ある意を決してクレアンの社長に電話をかけて、入れてくださいと言ったと。

いう経緯であります。

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山本:これで、ぴったり時間ですね。

ここから10分間休憩になりますので、

みなさんお手元に質問票があると思いますので、

聞きたいことを全員にでもいいですし、

だれさんでもいいですから質問を書いて…5分後くらいに回収します。

これで、休憩にします。じゃあ、トイレ行ってきてください。はい。

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休憩時間

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