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国際協力師シンポジウム@世界と恋するおしごと

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JICA廣澤さんに質問

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山本:これで、1週目は終わりました。

で、2週目はグシャグシャでいきますね。

ええと、完璧だね、10時20分ぴったりだね。

まあいいや。(笑)

廣澤さん、とりあえず青少年時代…恋愛…ええと、国際協力は、

いつごろからやろうなんて思い始めたんですか?

何歳ぐらいからですかね?JICAの廣澤さんの場合。

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廣澤:ええと、そうですね。

私は、協力隊の活動をしたと申しましたが、

それ以外には1度も海外旅行に行ったことすらないくらい女がいましてですね??

協力隊に行こうと決意したのが国際協力の始めですね。はい。

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山本:それは、なんで協力隊に行こうと思ったんですか?

ただ、単純に、冒険心とかそういうノリですか?

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廣澤:ノリというとちょっとあれですが…

まあ、あの世界を見てみたいというのもありましたけれども、

まあ1つは小さい頃、私は今32(歳)ですけれども、

私が小学校の頃って、なんか非常に誇張されていたのかもしれないですけれどもね、

アフリカとかに飢餓が広がって、

まさに私がいっていたエチオピアの飢餓とかですね、

そういったことを社会科の授業で習いまして、

まだ幼心に非常に大きなインパクトをもっていて、

それが強く心にずっと残っていて、

まあ、何かできるのかなと漠然と思っていていたような気はします。

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山本:なるほど。

あの、聞きにくいんですけれどもあんまり、

証跡に呑まれないでもいいんですが…やっぱり、はっきり言いますとですね、

いいのかな…あの、日本の社会に自分はちょっと適応性がないなと、

とか、思うことってありました?

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会場:(笑)

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廣澤:どうですかね(笑)。

う〜ん…。どうでしょう…。

あんまりそこまで考えてなかったですけどね。

ただ、大学に入るときにちょっと浪人したり、留年したりもしていましたので、

そういう意味では、適応性がなかったのかもしれないですけれども。

まあ、そこまで、思いはしなかったですけどね。

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山本:信州大学でしたっけね。

廣澤:はい。そうです。

山本:国立です…よね。

廣澤:はい。

山本:ええと、たしか一応、2年、浪人…

廣澤:あまり、詳しいことは、またに…。(笑)

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山本:あ、はい。そうですか、すみません。

ええと、協力隊は行ってですね、JICAの統計によると、

ここで言うのもあれなんですけれども…

協力隊が終わった後に国際協力を続ける人は、

事実上1割弱というデータもあるんですけれども。

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そこでですね1割弱の交際協力を続けるほうにいったじゃないですか。

それは、どんな要素、要するに自分の要素も、

周りの要素もあったと思いますけれども、

どういう要素で国際協力を続けようと思ったのですか

続けるほうに転んだと思いますか?

廣澤:まあ、非常に、協力隊に行って帰ってきて、

今おっしゃったように、国際協力の道に進む人が少ないというのは、

まあひとつは、行って、バーンアウトしてしまう人もいますし、

あと、もうひとつは帰ってきて、環境が厳しいと、

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なかなかやはり日本でまだ協力隊に行っていましたと言っても、

企業にもNGOとかにも受け入れていただけない、というところがあります。

私が今この道に進めたのは、非常に運がよかった、ということもありまして、

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先程申しました、協力隊の訓練所というところに、

たまたま仕事の空きがありまして、そこに入っているうちに、

まあ、JICAの試験を受けてみようと、いうことで、受けて、

まあ、これも試験に受かるかどうかは、

まったくの偶然によるところもありますから。

で、無事、受かったので。

今、こういう道に進めたっていうところもありますが。

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ただ、協力隊に行かせていただいて、

これも日本の税金を使って行かせていただいて、

だいたい1人1回行くのに1000万くらいかかるって

いわれていているんですけれども。

それだけのお金を使わせていただいて、自分の勉強にもなったし。

で、帰ってきて、これで終わりでいいのかって、なんかできないのかなって、

いうことを非常に強く思っていました。

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そういう思いが、こういう道に自分を推し進める力には、

なったのかなとは、思っています。

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山本:それ、立派ですよね。

日本の税金を1000万も使っちゃったんだから、

何かそれを国、もしくは世界に還元しようと思ったと。

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廣澤:ええ、それは、やっぱ。まあ…。

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山本:それは??

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廣澤:(笑)ええと。やあ、ちょっと、どうですかね。それ、そうですね。

まあ、つっこまれるかなと辛いんですけれども。

まあ、単に、仕事がなかったというのもあるかもしれませんがね。自分がね。

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山本:うわさによると、京都に行って、

獅子舞をやる予定だったという情報が入っていますが…。

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廣澤:情報っていうか(笑)

それ、山本さんの本に書いてあることで、そのとおりなんですけれども。

協力隊に行ったときに、私は大学出てすぐ行ったんですね。

で、向こうに行って、高校で、現地のこどもの教師をしていたんですけれども、

わからないことだらけでして、日本の社会を知らない、

学生上がりで、すぐに行ってしまって。すごい悩みが大きくて。

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例えば、なんかちょっと学校でおかしなことがあっても、

それは自分がおかしいのかガーナのシステムがおかしいのか

ということも全然わからなくて、勉強が足りないなというのを本当に痛感しまして。

そういう意味で、日本に帰って、やっぱり日本の社会に出ないと、

国際協力の道でも通用しないのかなと。

いうふうに、すごく思っていまして。

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帰ってきて、一般企業に就職しようと思ったんですけれども、

やっぱり、もうどうしたらいいか、わからなくない。

そういう意味では、希望を失ったのかもしれないですけれどもね。

どうしたらいいのか、わからなくなって、本にも書いてあるんですが、

京都が好きだったんでね、京都の職業安定所に行ったりはしました。

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山本:ええと。

で、結局、最終ステップとして、なんだかんだいっても、

青年海外協力隊が、最位有力候補のひとつであることは、

間違いないのではないかと思うんですけれども。

やはり、行ってね、うまく活動でないという人が、事実上の8割前後だと。

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で、帰ってきた後も、就職に困るっていうのも克服するために、

考えられるのが、まず大学卒業して、いきなり協力隊に行くんじゃなくて、

5年程度、日本の社会で、企業人としての経験をつけて

要するに、社会人としての当然のマナーであるとか、

コミュニケーションスキルの能力を発揮させるためのことをするほうがいいかなと、

思うんですけれども。

そのへん、どうなんですかね?

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廣澤:はい。まさにおっしゃるとおりで、

現地に行って、現地の人と、現地で働いている人と一緒に仕事をするわけで、

むこうは社会人ですし、大人ですし、年上の人もいますし、

そういうところで、日本からひとりできて、一緒に仕事をする中で、

何かを伝えたりしていくわけですから。

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そういうところで、やはり、新卒で行くよりは、

社会で何年か経験を積まれてから、行くほうが役に立つというところも、

間違いないと思います。

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ただ一方で、日本で1回就職してしまうと、

そう簡単に会社は出してくれない…、そことの兼ね合いだと思うんですよね。

だから、ほんとに行きたかったら、出てすぐのほうが行き易いのかもしれない。

でも、行ってみたら役に立つのは、何年か働いた後かもしれない…

そこは、難しいので、一概には言えないので、よくお考えいただきたいと思います。

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山本:と、いうふうに。難しい

名前を覚えるだけで、難しいと思うんですが??

ええ、では、では現在の仕事の魅力、いきましょうか。

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廣澤:魅力はですね。

あの、先程の私がお話しましたように、

非常に幅広い分野の仕事幅広い地域の仕事

これに携わることができる可能性が高い。

現実に、すべてを携わるわけではありませんが、

そういう可能性があるということは、非常に大きいと、いうことですね。

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それから、もうひとつは、非常に恵まれた環境であると思うのは、

日本の税金でありますね。

今、年々予算は減少しているなかでも、固定した予算をもって、

予算が他の団体と比べてみると、比較的、心配せずに活動ができると、

活動に専念できる、というところが大きいです。

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そして、もうひとつ個人的には、今の話にも関連するかもしれないんですが、

比較的、安定した収入が得られて、生涯雇用が約束されたに近い

国際協力の分野の中ではそれに近い環境が得られますので、

打ち込めるというか、充実していると、そういう環境だと。

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山本:では…言いにくい、現在の仕事の嫌なことは。

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廣澤:嫌なことというと、難しいんですけれども。

ひとつは、やはりODAというのは、

ただ単に海外の人のためだけにやっているわけではなくて、

日本の国益を兼ねていますので、どうしても、省庁との関係だったりとか、

あるいは政治的判断というようなことが働きますので、

そういうことで、本当に現場でやりたいことができない

それは、一方で、国益だったり、大きな意味で、つながってはいるんですが。

現場では、なかなか理解しにくいところで、予算が動いたりとか、

派遣が??動いたりとか、そういったことでも、日々感じることはあります。

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山本:本当にそのとおりですよね。

一応、国家公務員に準じるかたちで、独立行政法人から、お金をもらっている、

ということで。

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廣澤:はい。そうです。

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山本:給料という立場では安定しているけれども、

当然なんだかんだ言っても、日本の外交政策の影響を受けるのがある。

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廣澤:あと、そうだ。もうひとつ。

仕事に時間がかかるということが、

なかなか、小回りが利かないところがありまして、

ひとつの書類を上げたりとか、ひとつのことを決めるのに、

やはり多くの組織であると同時に、官に近いところにありますので、

非常に書類が多かったりだとか、話しをする先が多かったりだとか、

調整にすごい時間がかかって。

ぱっぱっと決めて、すぐに動くというということは、

なかなかできないというのが、非常にもどかしいですが。はい。

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山本:男女共同参画という場所で、せっかくやっていますので、

最後に、男性だったり、女性だったりということで、仕事に違いはあるか

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廣澤:はい。これは、まったくありません。

山本:はああ。それは、かっこいいですね。

会場:(笑)

山本  :そのとおりだと、思いませんでした?ふうん、そうなんだ。

ええと、産休とか、JICAとれるんですか?

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廣澤:はい。それはあります。

もちろんその性差に基づく違いで、差は出ますけれども。

産休が取れるとか、それはあります

山本:ユニセフでは、男も産休をとれると聞いたんですが。

岡村:それは、育休ですね。男は、お産できないですから

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会場:(笑)

山本:あ、そうだ…(笑)。そりゃ、すみません。

ええと、育休はJICAもある

廣澤:あります。

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山本:では、以上で廣澤さんの、は終わりで。

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