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民間組織 02 日本赤十字社・事業局国際部 グランデさん、31歳

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インタビュー 中川

書き起こし 深井

校正 ご本人

監修 山本

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その2. 日本赤十字社で働く

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中川 話に戻りますと、日本赤十字社の活動では、確かに先ほどおっしゃられたように国際業務ですとか、あとは救急法の普及や、青少年の育成で青少年赤十字などもやっていますよね。他に赤十字の病院ですとか、あとは献血などの血液事業

グランデ そうですね。

中川 あとは看護学校もありますよね。

グランデ 看護大学や短大、看護専門学校で看護師の育成を行っています。それ以外にも、社会福祉施設も運営していますし、それから赤十字はボランティア団体なので、奉仕団という名前でボランティア活動というのもあります。色々な事業をやっています。

中川 幅広く、関わっているんですよね。

グランデ そうですね。

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中川 その中で日々、国際業務に携わる部署というのはやはり国際部ということになるんでしょうか。

グランデ そうですね。国際活動を担当する部署としては本社の国際部があります。また、日本赤十字社の病院は全部で90以上ありますが、そのうち5つが「国際医療救援拠点病院」に指定されています。広尾にある日本赤十字社医療センター、それから名古屋第二赤十字病院、大坂赤十字病院、日本赤十字社和歌山医療センター、熊本赤十字病院の5病院です。海外で災害が起こったりした時の医療救援活動に迅速に対応するために、体制を整え、日ごろから人材の育成に努めています。

中川 それぞれの病院で独自に人材の育成を?

グランデ そうですね、ただその病院の職員だけということではなくて、本社や他の病院などとも協力して行っています。

中川 なるほど。

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グランデ それから、各都道府県にある支部でも、国際部と名を冠していなくても、国際活動担当を担当している方はいるようです。名刺をもらうと、「国際活動担当」と書いてあることもあります。

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中川 なるほど。それではグランデさんが所属している国際部に話を進めていきたいんですが。国際部の中で、正規職員とあと嘱託がいらっしゃるというのを聞いたことがあるんですが、こちらは仕事の内容はやはり変わってくるんでしょうか。

グランデ 嘱託の方は今、国際部にも数名います。そういった方々は特定の事業を専門に担当しています。他の団体でいうところのプログラムオフィサーでしょうか。

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グランデ そういう事業を、例えばスマトラ島沖地震・津波災害復興支援事業を担当していたりとか、あるいは最近であればフィリピンやパキスタンでといった地震の復興支援を担当している方がいます。

中川 なるほど、ありがとうございます。それから日本赤十字社が、国際業務に携わる中で、例えば地震があったときに毛布や食糧を支援するなどの緊急支援やあとは緊急支援が終わった後の復興の段階の開発支援も手がけていますが。

グランデ そうですね。はい。

中川 活動分野をわけるとすると、何にあたるんでしょうか。

グランデ 厳密に分野分けするのは難しいですが、日本赤十字社であれば一番多いのは医療でしょうか。

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グランデ やはり日本赤十字社には90以上の病院があって、そこの医療スタッフの人的資源を使っての医療救援活動が多いです。しかしそれ以外にも、感染症対策ではエイズを予防するための支援を行っています。

スマトラの復興支援でも、医療面での支援もしていますが、その一方で住宅の再建をやったり、それから青少年に対する教育面での支援をしたりしています。それから、災害対策も行っています。ベトナム海岸にマングローブを植えて、それで台風が起きたときの高波を抑える。そういった形での防災活動も行っています。これらは必ずしも医療ではないので、やはり分類をするのは難しいですね。

中川 そうですね、該当するものがなかなかないですね。

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