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民間組織 01 国際環境NGO FoE ジャパン 野口栄一郎さん、35歳、男性

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インタビュー:黒川

書き起こし:海老原、深井

文章校正:山本、ご本人

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パート3.<FoEジャパンに入るまで〜大学時代〜>

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黒川 環境保護活動に目覚めたのは大学時代からですか?

野口 そうですね。あの、元々、子供の頃から生き物が好きでしたね。え、あの、一番好きな生き物が、カメゾウだったんですけれど。あのね、もう、なんていうんでしょうね。「生き物が好き、ってな子どもだった」っていうのが、始まりっていうか、一番根っこでしょうね。地球環境っていうものについて興味がいったのはですね。大学の時ですね。大学の時に、「ニュートン」って科学雑誌で。

黒川 はい、ありましたね。

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野口 あの、大学の生協で。たまたま授業さぼって ふらっと入った、大学の生協で、「ニュートン」を手に取ってパラパラめくってたんですけれど。その特集が「地球環境」か、「地球大異変」かなんかで。あのー、まあ。「ニュートン」っていうのは、イラストで未来の怖い出来事を、絵で書くでしょう。あんな事もこんな事も。起きるのか、大変だなって。で、そのね。その3部構成くらいだったんですけれど、3つ目が、えー、その特集の3つ目の部分がね、一番ショッキングで。まー僕には、ですけれど。

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野口 それがその「野生動物の絶滅が、かつてないスピードで進行中です」っていう。その時にですね、多分もう20歳超えてたんですけれど、小学生の時にカメとかゾウとか好きだった、動物大好きだった魂みたいなものが、蘇ったんじゃないかなと思いますけれどね。でー、なので、地球環境とか考えるようになったのは、多分もっと後なんですけれど。最初NGO入りたいと思ったきっかけは、学校出たら、活動か仕事かなんか、とにかくなんかやって、1種類でもいいから動物の、野生のですね、野生の動物の絶滅を止めるようなのが仕事になって、しかも給料もらえたら最高、そういうふうに働ける所ないのかなって思って探し始めたんです。

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黒川 大学は失礼ですがどちらですか?

野口 大学は東京都新宿区の、某早稲田大学っていう(笑)。えー、なんか、裏にホテルやなんか建てたり、学問以外のところで、ビジネスしてる大学ですけれど、ええ。

黒川 そうですか。早稲田は、別に理系にいらしたわけじゃないんですよね?

野口 早稲田で文学部にいましたね、第一文学部。それで、あの…。

黒川 国文科ですよね?

野口 国文科ですね。はい。で、国文科になんでか入っていたんですけれど、国文科なんですけれど、あんまり国文学読まないで、「ヘミングウェイ」を読んでは、100年ぐらい前の北米の自然とか、あのー、こう、風景っていいな、とか思って描いたり。

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野口 それからあのー、「カミュ」の、『異邦人』を読んで、何でも太陽のせいにしたくなったりしてね。それから『ペスト』読んでね。あー俺も、もしこんな城壁の中に閉じ込められて、病気と戦わなきゃなんなくなったら、塀を飛び越えて、逃げださないで、最後まで、自分の周りの人たちも生き残れるように戦えるだろうかどうか、と思ったりしてましたね。「ヘミングウェイ」と「カミュ」が一番好きでしたね。

黒川 はー。

野口 で、シェイクスピアは、そのかっこいい台詞は、あのー、覚えたいと思いましたけれど。物語そのものは、読んでて全然わかんない、っていうか、面白さがわかんない。

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黒川 う〜ん。「シートン動物記」とかは読まれました?

野口 シートン動物記は小学校のときに、大好きだったんですけれど。『狼王ロボ』は感動しました。

黒川 私も読みました。全巻。

野口 ええ、『狼王ロボ』は、感動しました。「おおー、ブランカー」みたいな。僕も読みましたね。どんだけ強くなれても、ブランカ、人質に取られたら助けにいっちゃうだろうなって思いましたね。

   (注: ブランカは、狼王ロボと、つがいのメス)

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黒川 漫画で読んじゃった?

野口 先に漫画で読んじゃったんですけれど。学研かな? 小学館かな? あの、いろんな世界のありとあらゆる名作とか漫画にしちゃうやつ。先にそれで読んじゃった。それが良かったんです。

黒川 えー、大学時代には、特にそのー、なんて言うんですか、野生動物の保護、トキとか、あとヤマネコでしたっけ。イリオモテヤマネコの保護活動とか、サンショウウオの保護活動とか、そういうことは携わっていなかった?

野口 えっとね、やってなかったですね。あのー僕、日本国内は、京都と東京しか知らないです。

黒川 ふふふ。

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